症例紹介

ウサギ

ウサギの膀胱結石

 ウサギの膀胱結石はときどきみられる疾患です。石が大きくなるまで気が付かないケースも多く

血尿や排尿困難によるいきみ、姿勢の変化など症状が顕在化した時には結石がすでに

大きくなっていることも少なくありません。

尿道に結石がとどまるケースもあり、症例によっては石を取り出しにくいこともあります。

原因は様々で、食餌内容の偏りや遺伝的な要因が原因として考えられていますが、もともとウサギ

の尿にはカルシウムが多く含まれており、その生来の要因も結石形成と大きく関連しています。

診断はX線検査や尿検査、超音波検査などを行い、総合的に判断します。
膀胱結石の場合、治療は外科的手術が第一選択になります。泥状の結晶の場合、膀胱洗浄や輸液療法など内科的治療で良好な反応がみられることもあります。いずれにしても尿の量や濃さなどには日頃から十分、注意しましょう。

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←白いギザギザの形が結石です。

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←手術直後の様子と摘出した結石です。