ハムスターは高齢になってくると腫瘍が発生することが多いですが、

腫瘍以外にも様々な病気が見つかってくることも多いです。

今回は、ハムスターの心臓病について紹介していこうと思います。

 

〈症状〉

呼吸促拍や努力性呼吸といった呼吸器症状の他に、

循環不全の影響で体に浮腫が認められることもあります。

その他、元気食欲の低下や突然死などが認められる場合もあります。

 

〈原因〉

経験的に、ジャンガリアンハムスターよりもゴールデンハムスターでの発生が多く、

拡張型心筋症と呼ばれる心筋症の発生が多いようです。

また、感染症や腫瘍の影響で、心臓に病変を形成することもあります。

 

〈診断〉

レントゲン検査やエコー検査を実施して、心臓の状態を確認します。

これは、健康なゴールデンハムスターの胸部レントゲン画像です。

赤丸で示す白い部分が心臓となります。

 

一方、こちらは心臓病のゴールデンハムスターの胸部レントゲン画像です。

先ほどの画像に比べ、明らかに心臓が大きく見えていることから（赤丸）、

心陰影の拡大を起こしていることがわかります。

 

〈治療〉

心臓薬や利尿薬などの投与が必要になります。

心疾患は投薬によって完治するものではないため、継続的な治療が必要となります。

また、投薬のみで状態の改善が認められない場合では、自宅に酸素室を用意してもらう場合もあります。

 

心臓病に限らず、呼吸状態が悪化している場合は緊急性の高い病気であることも多いです。

ご自宅のハムスターさんで呼吸に何か違和感を感じたことがあれば、

早めに受診を検討していただければと思います。