症例紹介

犬の前立腺肥大

前立腺肥大症は去勢手術をしていない犬に多く、高齢になるにつれて精巣から分泌されるホルモンのバランスが崩れることにより、名前の通り前立腺が肥大化してしまう病気です。前立腺の中央を尿道が通っているので、肥大化すると尿道を圧迫しおしっこがでにくくなるだけでなく、重症化すると腎臓の機能障害や前立腺膿瘍となり、生死に関わってきます。

症状は、トイレに頻繁に行き来するようになったり、排尿姿勢を長くとったり、尿量が少ないといった泌尿器系の症状から、痛みからくる食欲不振や発熱などの症状も現れてくるときがあります。なので、このような症状がでてきたらすぐに動物病院に行きましょう。

また、事前に予防するためにも若いうちに去勢手術をしてあげることが重要になってきます。内服薬による治療も検討される場合があります。

この子は膀胱結石の検査のためレントゲンを撮りました。血尿の原因が前立腺か結石か判断に迷う状態でした。