症例紹介

爬虫類

フトアゴヒゲトカゲの腸閉塞

大変よくある疾患です。異物を摂取したり、腫瘍ができたり、激しい炎症がおこることで

腸の内腔が狭くなり、食べ物や分泌物の流れが悪くなります。

そうなると、食欲不振や嘔吐、閉塞している場所によっては頻繁ないきみなどもみられます。

今回は大腸に床材である細かなチップがつまりすぎて、にっちもさっちもいかなくなった

フトアゴヒゲトカゲです。この子の場合、いきんでも、少量の下痢便や粘膜便しか出ませんでした。

診断は触診などの身体検査、X線検査、超音波検査、血液検査を行い、総合的に

判断します。

治療は個々の状態によりますが、温浴やお薬などの内服、内科的治療が困難もしくは

反応がなければ外科手術となります。

遺物 (2).jpg

←中央に床材用チップが充満し、拡張した
  大腸が見える。

futoago ibutu5043.jpg

←手術によって取り出された大量の床材