症例紹介

フェレット

フェレットのミミダニ症

●ミミダニ症の原因であるミミヒゼンダニ(Octodectes cynotis)はフェレットではよく

 認められます。特に若い個体に多く、犬や猫などの食肉目でもフェレットと同じように

 外耳道の皮膚表面に寄生します。このダニは主に落屑上皮や耳垢などを摂取しています。

 卵から成ダニになるのに約3週間かかり、成ダニの寿命は約2カ月であると言われています。

 伝播はミミダニが寄生しているフェレットや他の動物との直接的な接触によって起こるので、

 多頭飼育のお家は特に注意が必要です。
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<症状>

●はっきりとした症状を示さない場合も多いですが、寝てる際中に

 突然起きて耳を掻いたり、頭を振ったりするしぐさが見られます。

 また黒っぽい耳垢が多く認められますが、正常なフェレットでも

 耳垢が多く、黒っぽい子がいますので注意が必要です。ミミダニがいれば通常、

 採取した 耳垢にKOHなどを滴下し鏡検して検出します。雌のミミダニは

 体長約0.4mm、雄で0.3mmと比較的大きいため、よ?く目を凝らして見ると

 動いているのがわかることがあります。

 

<治療> 

●イヤーローションなどを使ってお耳のクリーニングをした後にスポットタイプの薬や

 点耳薬、他のタイプの薬を使ってミミダニを駆除します。ミミダニに感受性のある

 動物が他にいるような場合はその子の治療も必要になるかもしれません。