フェレット
フェレットの脊索腫
フェレットでは副腎腫瘍、リンパ腫、インスリノーマなどの腫瘍が発生することが多くありますが、
尾の先端に脊索腫と呼ばれる腫瘍ができることがあります。
今回はその脊索腫について紹介していきます。
〈症状〉
尾の先端にしこりができることが多く、徐々に大きくなっていきます。
しこりが大きくなるにつれて皮膚が一部自壊したり、
大きなしこりが邪魔になって活動性が低下する場合もあります。
上図:尾の先端に脊索腫が発生した症例
〈原因〉
脊索腫は椎骨から発生する腫瘍で、フェレットの筋骨格系に発生する腫瘍では最も発生率が高いとされてます。
多くは尻尾の骨 (尾骨) に発生しますが、まれに胸腰椎などにも発生する場合があります。
〈診断〉
尾の特徴的なしこりから仮診断することが多く、
確定診断には病理組織検査が必要になります。
〈治療〉
断尾手術を行い、しこりを外科的に切除します。
予後は良好なことが多いですが、まれに転移することもあるため注意が必要です。
腫瘍は早期発見、早期治療がとても大切です。
何かいつもと違う異常を見つけた場合は、早めの受診を心がけてください。