フクロモモンガの代謝性骨疾患(骨異栄養症)
●フクロモモンガの代謝性骨疾患は骨異栄養症とか二次性上皮小体機能亢進症などとも
呼ばれる病気です。爬虫類や両生類でみられるカルシウム不足からくる代謝性骨疾患に
似ています。
<原因>
●多くの場合、不適切な食餌内容によるものが多く、ゼリーやフルーツばかり与えている
個体に多くみられ、食餌内容のバランスが悪い子は注意が必要です。
カルシウムの吸収を促す紫外線の重要性に関しては、爬虫類と違って夜行性の
フクロモモンガでははっきり分かっていません。
<症状>
●様々な症状がみられますが、突然後肢が
麻痺を起したり、止まり木やケージなどに
うまく止まれなくなり、振えや痙攣がみられ
動けなくなることもしばしばです。
また食欲不振や元気消失、骨折などが
認められることもあります。
↑の写真から上腕骨の骨が溶けて
ほとんどないのが分かります。
<診断・治療>
●診断はレントゲン検査および血液検査などから総合的に判断します。
治療に関してはその病態に合わせビタミンD3製剤やカルシウム剤などを使用します。
毎日の食餌管理がもっとも重要ですから、食餌内容もしっかり考えてあげましょう。